抗原検査キットを選ぶポイント

2022.11.01

だんだん寒くなってきました。今年の冬は新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時流行が起こる可能性が指摘されています。その場合、多くの発熱患者さんが出て、発熱外来にかかりづらくなる可能性があるため、“事前の備え”が大事です。
厚生労働省が“事前の備え”として準備をすすめているのが、「新型コロナ抗原定性検査キット」と「解熱鎮痛薬」です。今回は抗原検査キットの選び方のポイントをご紹介します。

発熱外来にかかりづらいときには?

新型コロナや季節性インフルエンザが流行し、発熱外来などにかかりづらくなった時には、重症化リスクの低い方は「まずご自身で新型コロナの抗原定性検査キットで検査」をするよう、国は推奨しています。
なお、「リスクの低い人」とは、高齢者・基礎疾患を有する方・妊婦・小学生以下の子ども以外の方です。

◎参照 厚生労働省「新型コロナウイルスの重症化リスクの低い方へ」
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001006233.pdf

そして、抗原検査で陽性だった場合には、地域の「健康フォローアップセンター」に登録し、自宅療養を行うという流れになります。

抗原検査キットの選び方

ここで気になるのが、「抗原検査キットはどれを買えばいいの?」ということではないでしょうか。
抗原検査キットは、薬局、ドラッグストアのほか、インターネットでも購入することができます。複数の種類がありますが、ポイントは「国が承認したもの」を選ぶことです。
では、どれが「国が承認したもの」なのかというと、「体外診断用医薬品」または「第1類医薬品」と表示されたものを選べばOKです。体外診断用医薬品と表示されたものは医療用医薬品にあたり、第1類医薬品と表示されたものは一般用医薬品(OTC医薬品)にあたります。

抗原検査キットを購入できる薬局

抗原検査キットはどの薬局でも取り扱っているわけではありません。医療用抗原検査キットを取り扱う薬局のリストは、厚生労働省の下記サイトに紹介されています。

◎厚労省「医療用抗原検査キットの取扱薬局リスト」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082537_00001.html

インターネットで購入できる抗原検査キット

一般用医薬品(OTC)にあたる抗原検査キットはインターネットでも購入することができます。
現時点で厚生労働省が承認している一般用抗原検査キット(OTC)の情報は、下記のサイトに紹介されています。インターネット等で購入する際は、念のためにご確認ください。

◎厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の一般用抗原検査キット(OTC)の承認情報」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27779.html

「研究用」はNG

ネットショップで抗原検査キットを検索すると、「研究用」と書かれたものが多数表示されることがあります。研究用と称して市販されている抗原検査キットは、国が承認したものではなく、健康フォローアップセンターへの登録には使えません。そのため、「研究用」ではなく、「体外診断用医薬品」または「第1類医薬品」と表示されたものを選ぶようにしましょう。

※参考
厚生労働省「新型コロナウイルス・季節性インフルエンザの同時流行に備えた対応」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kansentaisaku_00003.html

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