日本4割、韓国6割、米国8割……とは?

2017.09.01

日本 ①41%、②42%
韓国 ①62%、②67%
米国 ①80%、②83%

これは、何の数値だと思いますか?
日本が、お隣の韓国よりも低く、アメリカと比べるとずいぶんと低い――。

正解は、①乳がん検診の受診率、②子宮頸がん検診の受診率です。
 
①は、50~69歳の女性のうち、過去2年以内に乳がん検診を受けている割合。
②は、20~69歳の女性のうち、過去3年以内に子宮頸がん検診を受けている割合。
いずれも、OECDが公開している統計データを参考にしています。
(参照:「OECD.Stat」http://stats.oecd.org/index.aspx?DataSetCode=HEALTH_STAT

日本ではどちらも4割と、半数にも達しませんが、韓国では6割、アメリカでは8割を超えています。他の欧米諸国の状況を見ても、ほとんどが7~8割に達しています。
実は、日本は、欧米諸国に比べて、がん検診の普及が遅れているのです。

その背景には、がん検診をめぐる制度の違いもあります。
たとえば、イギリスや北欧では、「組織型検診」が行われています。

組織型検診とはどういうものかと言えば、

・対象集団を明確にして(何歳から何歳までなど)
・その対象となる個人の名簿が作成され
・その名簿を用いて、個別に受診の案内をし、受診しない人には再度呼びかけて受診を促し、さらに、検診でがんが疑われた方が精密検査を受診しているかも確認する
・質の高いがん検診が行われているかどうか、がん検診を実施している事業所、市町村単位で評価する
・検診のデータベースを作成して、実施されたがん検診が、がんの死亡率減少に貢献しているかを検証する

といった体制が採られた上で、がん検診が行われているのです。
 
日本でも、このような組織型のがん検診の導入が検討されています。
国も、こうした検討を行ってくれていますが、まずは、一人ひとりが健康に対する関心を高め、“予防”という意識を持つことが大切ではないでしょうか?

メディカルプライム高輪 3階の「高輪台レディースクリニック」では、乳がん検診(乳腺超音波)や子宮頸がん検診をはじめ、さまざまなレディースドックを行っています。お気軽にご相談ください。

医療お役立ちコラム一覧に戻る