コロナうつに陥っていませんか
2020.05.01
新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴う外出自粛や休業要請で、家に閉じこもりがちな日々が続いていると思います。そしてテレビをつければ、コロナの話題ばかり。ストレスを抱えていないでしょうか?
自分や身近な人がいつ発症するかわからない、突然重症化するかもしれないという不安と、職を失ったり収入が減ったりという経済的なダメージが、さらに心を重くしているかもしれません。「コロナ疲れ」や「コロナブルー」「コロナうつ」といったワードも耳にするようになってきました。
そうしたなか、日本うつ病学会が、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行下における、こころの健康維持のコツ」をホームページ上で紹介しています。
今回は、そのポイントをご紹介します。
こころの健康に役立つ「体内時計」
まず、大前提として、「こころ穏やかに過ごすために役立っている、最も重要な脳のメカニズム」のひとつが、体内時計です。体内時計とは、朝・夜を感じ、睡眠や体温、血圧といったさまざまな動きを調節する生体リズムのこと。
体内時計がスムーズに動くと私たちは心地よさを感じ、逆に、体内時計が乱れると、うつ病や糖尿病、肥満、がんなど、心身の状態の悪化につながることが国内外の研究で報告されています。
体内時計を整えるコツとは
体内時計を整えるポイントとして、日本うつ病学会は、次のようなことを紹介しています。
●毎日、同じ時刻に起きる
●毎日決まって行う日課をつくる
●毎日、一定時間を屋外で過ごす(3密の状況は避けて)
●外に出られない場合は、少なくとも2時間は窓際で日の光を浴びながらゆったり過ごす
●毎日、できれば同じ時間帯に運動をする
●毎日、同じ時間に食事をする
●テレビ電話や音声通話などで人との交流をもつ
●昼寝は避ける。どうしても眠い場合は30分以内に
●夜間に明るい光(特にブルーライト)を浴びないようにする(パソコンやスマートフォンの光も避ける)
●毎日、同じ時間に床に就く
こころの病気があると体内時計が乱れやすい
通勤がなくなり在宅ワークに切り替わったり、学校が休校になり家族がずっと家にいるようになったりすると、つい、生活のリズムが乱れてしまうものですが、体内時計を整えるには、生活のリズムを整えることが大切です。
その上で、体を動かす時間や身近な人と交流する時間も意識的にもつ、ということですね。
うつ病などのこころの病気を持っている人は、なおさら、体内時計が乱れやすいこともわかっていますので、意識しましょう。
そして、自分で抱えきれないストレスがたまり、鬱々とした気分が続き、「眠れない」「何もする気が起きない」「食欲が出ない」といった症状があるときには、専門家に相談することも大切です。
初診でもオンライン診療が可能です
メディカルプライム新川の「東京ストレスクリニック」では、オンライン診療も行っています。
オンライン診療は、通常、再診の患者さんのみが対象となりますが、新型コロナウイルス感染症対策の一環で、現在は初診の患者さんでもオンライン診療を受けることが可能です。
ただし、厚生労働省の方針により、初診でのオンライン診療では抗うつ薬や睡眠薬、抗不安薬といった薬の処方は行えません。薬の処方が必要な場合には、改めて来院いただくことになります。
オンライン診療であれば、自宅にいながら診察を受けることが可能です。こころの問題で不安を抱えている方は、お気軽にお問合せください。